Nebbiolo [ネッビオーロ]の名前は、果実に付着している蝋分がNebbi [霧]のように見えることや、収穫時期に霧が発生することに由来。
栽培環境に非常に敏感な品種で、Piemonte以外の土地では育ちにくく、また、発芽時期が早く収穫時期が遅い品種であるため、栽培が難しい。
一方で、十分な酸とアルコールが得られるため、長期熟成も可能な優れたワインが生まれる。
Barolo [バローロ] 1981
Nebbiolo100%。Nebbiolo種の力強さ、厳格さ、深遠さが特徴的なイタリアを代表する重厚な赤ワインで、古くから「王のワインであり、ワインの王である」とされる。Baroloの伝統的な個性は、細やかな酸と重厚感を感じるタンニン分と獣やなめし革のような香り。
3年以上の熟成義務があり、アルコール度数は13%以上と定められている。
11のコムーネで約800の生産者がいるが、主要な地域は以下の5つ。
- La Morra [ラ・モッラ]
- Barolo [バローロ]
- Serralunga d'Alba [セッラルンガ・ダルバ]
- Monforte d'Alba [モンフォルテ・ダルバ]
- Castiglione Falletto [カスティリオーネ・ファッレット]
一方で、Serralunga d'Alba、Monforte d'Alba、Castiglione Falletto のある東側は、鉄分が多く、厳格でスパーシーなものとなり(男性的)長い熟成期間を要する。
Barbaresco [バルバレスコ] 1981
Nebbiolo 100%。Barolo に比べてエレガントでビロードのような滑らかさから「イタリアワインの女王」と形容されており、Nebbiolo 種のもつ繊細さ、優美さが特徴。「Barolo の弟分」として伸び悩む時代もあったが、現在では Barolo とは異なるエレガントさを押し出し、評価を上げている。
Barolo より1年短い2年以上の熟成義務があり、アルコール度数12.5%以上。
Barbaresco を名乗れるのは、以下の3つのコムーネ。
- Barbaresco [バルバレスコ]
- Neive [ネイヴェ]
- Treiso [トレイゾ]
Gattinara [ガッティナーラ] 1991
Nebbioloが90~100%でなければならず、Vespolina [ヴェスポリーナ]種を4%以下、Uva Rara [ウーヴァ・ラーラ]種と合わせて10%以下ブレンド可能。この地のNebbioloはSpanna [スパンナ]というシノニムで呼ばれる。
Gattinaraの赤ワインは苦味こそあるものの、Baroloに比べると柔らかな味わいを持つ。
こうした味わいの違いは、熟成期間にも由来するが、もうひとつの原因は土壌にあり、Gattinaraは酸性の火山性土で、ほどよい酸味とマイルドなタンニンを持つ。一方で、Langhe [ランゲ]地方はアルカリ性の粘土質で石灰を含むため、Nebbioloは強い酸味とタンニンが個性となる。
Ghemme [ゲンメ] 1997
Nebbioloが85%以上でなければならず、15%まではVespolina、または、Uva Raraをブレンドしてもよい。Gattinaraとは、Sesia [セージア川]を挟んで東側に位置し、Gattinara同様、NebbioloはSpanna [スパンナ]と呼ばれる。
土壌は氷河による氷堆積土壌で、Gattinaraと比較すると穏やかな味わいとなる。
ゴルゴンゾーラチーズの産地として有名で、Ghemmeはゴルゴンゾーラと抜群の相性。
Roero [ロエロ] 2004
赤ワインRoero [ロエロ]は、Nebbioloが95~98%でなければならず、Arneis [アルネイス]を2~5%使用可(黒ブドウでの代用可)。Roeroの地名は、かつてこの地を治めていたロエロ公爵に由来。
川を挟んだ南岸はLanghe。力強いストラクチャーとタンニンを備えており、BaroloやBarbarescoに近い。
Roero Arneisは、Arneis100%の白ワインまたはスプマンテ。